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RASWING

Odyrium(オディリウム) トランクケース

Odyrium(オディリウム) トランクケース

通常価格 ¥129,800
通常価格 セール価格 ¥129,800
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Odyrium(オディリウム)トランクケース


ブランド・世界観の要素

RASWING(ラスウィング)は、日本の職人が国産素材を用いて一点ずつ仕立てるクラフトブランドです。

栃木レザーの生成りヌメ革と岡山県倉敷デニム、真鍮パーツという、日本国内で生産された素材を組み合わせて構成しています。

Odyrium(オディリウム)は、そのRASWINGの技術と設計思想をすべて注いだフラグシップモデルとして位置づけたトランクケースです。

レザーとデニムを大きな面で組み合わせる構造と、トランク特有の箱型フォルムを軸に、「時が革を育てる、日本の素材を日本の手で」というブランドコンセプトを、そのまま立体物として組み上げたモデルです。

「日常から旅までを支えるケース」であることを前提に、通勤・通学・小旅行など、普段の生活動線の中でトランクケースという構造を使えるようにサイズと設計を調整しています。
一般的な大型トランクとは異なり、日常使いに近いスケールで構成した点が、RASWINGのトランクメイキングを象徴するモデルとなっています。


デザイン特徴

外装は栃木レザーの生成りヌメ革をベースに、一枚革から必要なパーツをすべて切り出す一枚革仕立てで構成しています。
負荷のかかる部位と、曲げやすさが求められる部位とで革の厚みを変え、部分によって約2.0mm前後、約1.0mm前後といった厚み調整を行いながら、箱型の立体を組み上げています。

RASWING共通の「面で見せる」設計を強く反映し、正面・背面・側面のそれぞれに広いフラットなレザーパネルを配置しています。
これは絵画のキャンバスのように、使い手が持ち運びや設置を繰り返すことで、擦れやシワ、色の変化といった経年変化が素直に表面に現れるようにするための構成です。
大きな面を確保することで、革とデニムの表情が分かりやすく蓄積されるようにしています。

留め具には、ピンで引っ掛けてマグネットで固定するマグロック(マグホック)構造を採用しています。
本来のトランクケースに多いベルト+バックル留めではなく、片手での開閉と、短時間での出し入れを優先した構造です。
バックルのような複数工程の開閉ではなく、「引き上げて、閉じる」という少ない動作で開閉できるため、普段使いのリズムに合わせたトランクとして扱いやすい設計です。

フラップの開閉構造は、一般的なトランクケースと同様に、箱本体と蓋部分を別パーツとして構成し、箱側と蓋側で高さも寸法も異なる長尺パーツが必要になります。
そのため、通常のショルダーバッグやバックパックに比べてパーツ点数が2〜3倍程度に増えますが、あえてこの構造を採用することで、「トランクらしい開き方」を維持しつつ現代の使用環境に合わせた使い勝手を両立させています。


収納力・利便性

Odyriumは、一般的なレザートランクケースよりひと回り小さめのサイズ感で設計しています。これは、大きな荷物を抱える長期旅行だけでなく、日常の通勤・通学や1泊〜2泊程度の移動でもトランクケースという構造を使えるようにするための調整です。

外寸と内寸の差を最小限に抑えた箱型構造により、内部の有効寸法を広く確保しています。ノートPCやタブレットなどの電子機器、大きめのノートPC、A4書類、ファイル類をフラットに収めることができるほか、2日分程度の衣類や下着、充電器やガジェット類、小物ポーチなども、平面で並べて整理しやすい内部構造です。
トランク特有の平らな底面と左右の立ち上がりにより、入れた物が視認しやすく、仕分けしやすいのが特徴です。

持ち運び方法は、ハンドルを持つ手持ちスタイルと、付属のショルダーベルトを用いた肩掛けスタイルの2WAYです。重量のかかり方や移動距離、使用シーンに応じて持ち方を切り替えられるように、金具位置とベルトの取り付け位置を設計しています。
トランクらしい佇まいを残しつつ、電車移動や歩行距離が長い日常使用にも対応しやすい仕様です。

完全受注生産で、注文ごとに一つひとつ製作するため、使用者が想定する荷物量や使用シーンに合わせて、トランクケースとしての収納力を維持しつつ、日常に持ち出しやすいサイズに調整した設計となっています。


素材・仕立て

皮革部分には、栃木レザーのフルベジタブルタンニン鞣し生成りヌメ革を使用しています。
繊維密度が高くコシのあるヌメ革をベースに、部位ごとの役割に合わせて厚みを調整しながら裁断し、一枚の原皮からパーツをすべて切り出す構成です。
負荷のかかる角部やハンドル付け根には厚みのある部分を、曲げが必要なフラップや側面にはやや薄めの部分を配置し、素材単位で機能分担を行っています。

内装には、岡山県倉敷デニムの反応染めデニム(リアクティブデニム)を全面に貼り込んでいます。
反応染料による染色は、一般的なインディゴ染めデニムに比べて色移りが発生しづらいため、白いシャツや淡色の衣類、書類などを直接収納した際にも色がつきにくい特性があります。
トランク内部はすべてこのデニムで覆い、衣類や荷物が直接触れる面に安定した耐色移り性を持たせています。

外側のデニム部分には、同じく岡山県倉敷デニムのムラ糸ウェーブデニムを使用しています。
ムラ糸による凹凸のある織りと、立体的な織り表現により、使用を重ねるごとにアタリや陰影がはっきりと現れる素材です。
革との縫い合わせやコーナー部分の摩擦によって、デニム独特の経年変化を視覚的に確認しやすくなるように、配置や縫製方向も含めて構成しています。

内部構造には、デニムのさらに内側に芯材を挟み込む構造を採用しています。トランクケースは地面に置いたり、荷物を多く詰め込んだりする場面が多いため、底面や側面に加わる衝撃を和らげることを目的に、張りとしなやかさを両立した芯材を選定しました。
複数種類の芯材サンプルを取り寄せて比較し、その中から、箱としての形状保持力と、落下や設置時の衝撃吸収性のバランスが良いものを採用しています。

構造全体としては、デニムを革に貼り合わせる工程を多く取り入れているため、デニムの裏側も革という二重構造になっている部分が多くあります。
これにより、箱としての強度と内外の一体感を確保しつつ、革の厚みを調整することで、必要以上に重量が増えないようにバランスを取っています。

縫製には国産の糸を使用し、将来的なエイジングを前提とした糸色を選んでいます。
新品の状態での見た目だけでなく、数年〜10年と使用を続けた際に、革とデニムの色味が変化した後でも違和感なく馴染む色調に設定しています。
負荷の集中しやすい部分にはダブルステッチを採用し、補強と視認性を両立させています。

金具類は真鍮と鉄を組み合わせて使用しています。
メインの金具や見える部分には真鍮を用い、時間の経過とともに酸化による色の変化が生じることで、革とデニムの変化と同じタイミングで表情が重なっていく構成です。
強度が求められる内部部分には鉄製パーツを用いることで、耐久性と外観を分担させています。

糸、革、デニム、金具を含め、使用している素材はすべて日本国内のメーカー・タンナー・工場から仕入れています。
信頼性のある素材だけを選定し、長期間の使用とエイジングに耐えられる組み合わせで構成しています。

また、RASWINGは栃木レザーの一枚革仕立てにこだわっており、このOdyriumも一枚の革から一つの作品を作る考え方で組み立てています。
一つの原皮からすべてのパーツを裁断し、部位ごとに役割を分けることで、素材の無駄を減らしつつ、箱としての強度を確保しています。

修理・アフターサポートとして、糸のほつれ、金具の交換、負荷が集中した部位の補強などには、可能な範囲で対応します。
使用状況を確認しながら、職人が状態を点検し、今後も使用を続けられるような補修を行う想定の構成です。


サイズ・容量

外寸:約縦30cm × 横40cm × マチ13.5cm

内寸:約縦26cm × 横36cm × マチ12cm

収納の目安として、2日分程度の衣類、長財布、ペットボトル、ポーチ類、小物ケース、ノートPCまたはタブレット、充電器・ケーブル類などを収めることを想定しています。
箱型の構造により、平置きで重ねたり、仕切りケースを併用したりといった整理もしやすい容量です。


ストーリー(制作背景)

Odyriumを設計する際、まず前提として考えたのは「トランクケースを日常で使えるサイズにする」という点でした。
一般的なレザートランクケースは、大型のものが多く、実際に使う場面としては長期の旅行や特別な用途に限られることが多い構成です。
そのサイズ感のままでは、普段の通勤や日常的な外出で使うには、荷物の量とケースの大きさが合わないと感じました。

そこで、Odyriumでは、トランクケースとして必要な容量と構造を維持しながら、サイズを一段階コンパクトにすることを起点に設計を始めました。
ノートPCや大きめのノートPC、書類などのビジネスツール、1〜2日分の衣類といった「現実的に持ち歩くことの多い荷物」が無理なく収まる寸法を基準にし、それを箱として成立させるための寸法・厚み・構造を調整しています。

持ち方についても、トランクらしい手持ちハンドルのみではなく、ショルダーベルトを取り付けられる構造にし、手持ちと肩掛けを切り替えられるようにしました。
トランクケースの雰囲気を保ちながらも、実際の移動距離や荷物の重量に合わせて負担を分散できるようにすることで、「トランクケースを普段使いする」というコンセプトを実現しています。

構造面では、トランクケースとしての形をしっかり保つため、革の厚みの配分と芯材の選定に時間をかけています。
箱全体を厚手の革だけで組むと、強度は出ますが重さが極端に増えてしまいます。そのため、Odyriumでは、場所によって約2mm前後の厚みを持たせる箇所と、約1mm前後に抑える箇所を分け、必要な部位に必要な剛性を持たせながら、重さを抑える方向で構成しました。

さらに、トランクケース特有の使われ方――地面への設置、荷物の出し入れに伴う繰り返しの開閉、混雑した場所での取り扱い――を前提に、内側に芯材を入れる構造を採用しました。芯材選びでは、複数の種類を取り寄せて比較し、硬すぎず、かといって弱すぎない、ほどよい弾力と張りを持ったものを選定しています。
これにより、落としたり、「ドン」と床に置いたりした際にも、中身に直接強い衝撃が伝わりにくい構造になっています。

開閉構造は、一般的なトランクと同じように、箱本体と蓋がしっかりと噛み合うスタイルを採用しました。
蓋と本体で異なる高さや長さのパーツが必要になるため、パーツ数が通常のバッグに比べて2〜3倍に増え、型紙の数も大きく膨らみます。
バッグ製作に長く携わってきた中でも、このトランクケースは特にパーツ数が多く、組み立て工程も複雑な部類に入る構造です。
ただ、その分、蓋を開けたときの見え方や、トランクらしい開閉の手応えが得られるため、この構造を採用しています。

閉じ方については、ベルトとバックルでしっかり締めるクラシックなスタイルも検討しましたが、日常使用を前提とした場合、開け閉めの工程数が多くなることが気になりました。
そこで、ピンとマグネットを組み合わせたマグロック(マグホック)を採用し、片手での開閉や短時間での出し入れを優先しています。
見た目としてはトランクの雰囲気を保ちつつ、実際の使用時には少ないステップで開け閉めが完了する構造です。

RASWING全体に通じる考え方として、「一枚の革から一つの作品を作る」という方針があります。もともと一頭の牛から得られる一枚の革を、無駄なく使いながら、一つのバッグとして組み立てるという考え方です。
Odyriumも同じく、一枚の栃木レザーからパーツをすべて切り出し、負荷のかかる部分には強い繊維の部位を、曲げやすさが必要な部分には柔らかい部位を割り当てることで、素材としての一体感と構造としての合理性を両立させています。

内装と外装のデニムについても、役割に応じて使い分けています。
内装には、衣類や荷物に色が移りにくい反応染めデニムを使用し、外装にはアタリや陰影が出やすいムラ糸ウェーブデニムを採用することで、「中は安定した機能性」「外は変化の見えやすさ」という二つの方向性を素材の選択で分けています。

また、ステッチの糸色も、使い始めの見た目だけでなく、5年、10年と時間が経過したときの革とデニムの色の変化を想定した上で選んでいます。
革とデニムが飴色や深い色合いへと変化した後でも、糸だけが浮いてしまわないように、経年後のバランスを意識した配色としています。

真鍮の金具も、使用中の傷や酸化による変色が、そのまま素材の履歴として表面に残るパーツです。
革・デニム・真鍮の3つが、それぞれの速度で変化しながらも、全体として一つのケースとしてまとまっていく過程を、長く観察できるような構成を意識して選定しています。

こうした要素を組み合わせることで、Odyriumは「トランクケースらしい構造」と「日常で使える現実的なサイズ」と「素材の変化を大きな面で観察できる設計」を同時に満たすモデルとして構成されています。


注意書き

・商品の仕様、デザイン、パーツは仕入れ時期により予告なく変更となる場合があります。

・受注生産品は発送まで1〜2週間程度、在庫販売品は5〜7日程度です。

・プレーンレザーは時期により色合いや風味が異なる場合があります。

・モニター環境により実物と色合いが異なる場合があります。

・品質に関わらない小さな仕様変更は予告なく行われる場合があります。

・生成りヌメ革には、生前の傷や血管跡、製作時にできたスレや傷が残る場合があります。

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